従業員を雇ったら避けて通れないのが毎月の給与計算です。社会保険料や源泉所得税の計算、住民税の特別徴収、年末調整まで考えると、手作業で正確にこなすのはかなり大変ですよね。
そこで活躍するのがクラウド型の給与計算ソフト。記事執筆時点では、freee人事労務・マネーフォワード クラウド給与・弥生給与 Nextの3つが主要な選択肢として挙げられます。
この記事では、それぞれの料金・機能・向いている企業の特徴をわかりやすく整理します。「どの給与計算ソフトを選べばいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。

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給与計算ソフトを導入するメリット
まず、給与計算ソフトを使う具体的なメリットを整理しておきます。
計算ミスを防げる
給与計算は社会保険料率・雇用保険料率・所得税の源泉徴収税額表など、複数の数値を組み合わせて計算する必要があります。Excelで管理していると、料率変更のたびに数式を修正しなければならず、ヒューマンエラーが発生しがちです。
クラウド型の給与計算ソフトなら、料率の改定は自動でアップデートされます。毎年変わる社会保険料率にも即座に対応できるため、計算ミスのリスクを大幅に減らせます。
年末調整や社会保険手続きもまとめてできる
年末調整は多くの事業者にとって負担が大きい業務です。給与計算ソフトを使えば、従業員がスマホやPCから控除申告書を提出でき、データの集計から源泉徴収票の発行までをソフト上で完結できます。
会計ソフトとの連携で仕訳が自動化される
給与計算ソフトと会計ソフトを同じベンダーで揃えると、給与関連の仕訳が自動で会計に反映されます。「給料手当」「法定福利費」「預り金」といった複雑な仕訳を手入力する必要がなくなるため、経理業務全体の効率が大きく上がります。
主要3社の給与計算ソフトを比較
ここからは、主要3社のクラウド給与計算ソフトの特徴を詳しく見ていきます。
freee人事労務
freee人事労務は、給与計算・勤怠管理・労務管理がオールインワンで完結するのが特徴です。入社手続きから給与計算、年末調整、退職手続きまで、人事労務に関するほぼすべての業務をカバーしています。
- 給与計算+勤怠+労務がワンストップ
- freee会計との完全連携で給与仕訳が自動反映
- 従業員10〜100名規模の企業に適している
- スマホアプリで給与明細の確認や勤怠打刻が可能
料金は従業員数に応じた課金体系で、ミニマムプランは月額4,000円(税抜・年払い時)からです。従業員が増えるごとに1人あたり月額800円〜が加算されます。
マネーフォワード クラウド給与
マネーフォワード クラウド給与は、コストパフォーマンスの高さが大きな魅力です。マネーフォワード クラウドのパッケージプランに含まれているため、会計・請求書・経費などの他サービスとまとめて利用できます。
- マネーフォワード クラウド会計との連携がスムーズ
- スモールビジネスプラン月額4,480円(税抜)で給与計算を含む複数サービスが使える
- AIによる仕訳学習精度が高い
- Web給与明細の配信機能あり
部門管理や分析機能が充実しており、社員数が多い企業でも使いやすい設計になっています。
弥生給与 Next
弥生給与 Nextは、手厚い電話サポートが特徴です。クラウド型に移行したものの、昔ながらの弥生ユーザーが安心して使えるよう、電話・メール・チャットの3チャネルでサポートを提供しています。
- 初年度無料キャンペーンを頻繁に実施
- 無料トライアルが2か月と長め
- 弥生会計ユーザーとの連携がスムーズ
- 従業員数が少ない小規模事業者に特に適している
サポートの手厚さを重視する方、弥生会計をすでに使っている方には有力な選択肢です。

3社の料金を一覧で比較
各サービスの料金体系は異なるため、単純比較が難しい面もあります。ここでは、従業員5名の小規模事業者を想定した目安料金を整理します。
- freee人事労務:月額4,000円〜(年払い時)+従業員1名あたり月額800円〜
- マネーフォワード クラウド給与:スモールビジネス月額4,480円(他サービス込み)
- 弥生給与 Next:初年度無料あり、2年目以降は年額プランで提供
マネーフォワードは会計・請求書・経費など他のクラウドサービスも含まれたパッケージ料金なので、複数サービスをまとめて使う場合はコスパが高くなります。freeeは人事労務に特化した単体契約もできるため、必要な機能だけ導入したい場合に向いています。
給与計算ソフトを選ぶときのチェックポイント
1. 使っている会計ソフトとの連携
前述のとおり、給与計算ソフトは会計ソフトと同じベンダーで揃えるのが最もスムーズです。異なるベンダー間でも連携できる場合はありますが、手動でのCSVインポートが必要になるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
2. 従業員数と成長見込み
従業員が少ないうちは弥生給与 Nextのシンプルさが魅力ですが、将来的に人数が増える見込みがあるなら、freee人事労務やマネーフォワード クラウド給与のほうがスケーラブルです。
3. 勤怠管理の有無
freee人事労務は勤怠管理機能が標準搭載されていますが、マネーフォワードと弥生は別途勤怠管理サービスとの連携が必要です。勤怠管理もまとめて導入したいなら、freeeが有利になります。
4. サポート体制
「電話で直接質問したい」という方には、弥生のサポートが向いています。freeeとマネーフォワードはチャットサポートが中心で、電話サポートは上位プランに限定される場合があります。

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導入から運用までの流れ
給与計算ソフトの導入は、以下の手順で進めるのが一般的です。
ステップ1:従業員情報の登録
氏名・住所・扶養家族・社会保険の加入状況・銀行口座情報などを登録します。CSVで一括インポートできるソフトが多いので、既存のデータがあれば移行もスムーズです。
ステップ2:給与体系の設定
基本給・各種手当・控除項目を設定します。残業手当の計算方法(固定残業制・実績ベースなど)もここで設定しておきます。
ステップ3:毎月の給与計算
勤怠データを取り込んで(または手入力して)、給与計算を実行します。社会保険料・所得税・住民税は自動で計算されるので、確認して承認するだけです。
ステップ4:給与明細の配信と振込
Web給与明細として従業員に配信できます。銀行への総合振込データ(全銀フォーマット)を出力できるソフトもあり、振込作業の手間も削減できます。
よくある質問
Q. 個人事業主でも給与計算ソフトは必要?
従業員やアルバイトを1人でも雇っているなら、導入を検討する価値があります。源泉所得税の計算や年末調整は法律で義務付けられているため、ソフトを使ったほうが確実です。家族だけで経営している場合でも、専従者給与を支払っているなら同様です。
Q. 既存のExcel管理から移行できる?
各ソフトともCSVインポート機能を備えているため、従業員マスタなどのデータ移行は比較的簡単です。ただし、年の途中で切り替える場合は、切替前の累積データ(源泉徴収税額の累計など)を手入力する必要があります。
Q. 社労士に外注するのとどちらがいい?
社労士への外注費用は従業員数にもよりますが、月額2〜5万円程度が目安です。クラウド給与計算ソフトなら月額数千円で済むため、コスト面ではソフト導入のほうが有利です。ただし、複雑な労務問題への対応や法改正へのアドバイスが必要な場合は、社労士との併用も選択肢に入ります。

まとめ
給与計算ソフトは、「今使っている会計ソフトとの連携」を最優先に選ぶのがポイントです。
- freee会計ユーザー→ freee人事労務(オールインワンで完結)
- マネーフォワード会計ユーザー→ マネーフォワード クラウド給与(コスパが高い)
- 弥生会計ユーザー→ 弥生給与 Next(サポートが手厚い)
いずれも無料トライアルが用意されているので、まずは実際に操作してみて、自社に合うかどうかを確かめてみてください。
参考リンク:
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