個人事業主やフリーランスにとって、請求書の作成は避けて通れない業務のひとつです。Excelで作っている方も多いと思いますが、クラウド型の請求書作成ソフトを使えば、作成・送付・管理がとてもラクになります。
さらに、インボイス制度に対応した適格請求書の発行も自動で行ってくれるため、制度対応の手間も省けます。
この記事では、freee・マネーフォワード・Misoca(弥生)の3つの請求書作成ソフトの機能や料金を比較しながら、それぞれの特徴を解説します。

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なぜ請求書作成ソフトを使うべきなのか
インボイス制度への対応
インボイス制度では、適格請求書に記載が必要な項目(登録番号・税率ごとの消費税額など)が厳密に定められています。手作業で作成すると記載漏れのリスクがありますが、請求書作成ソフトなら必要項目が自動で入るため安心です。
会計ソフトとの連携
請求書作成ソフトと会計ソフトを連携させると、請求書を発行した時点で自動的に売掛金の仕訳が作成されます。入金があれば消し込みも自動で行えるため、経理の手間が大幅に削減されます。
請求書の管理・保存が簡単
電子帳簿保存法の対応として、発行した請求書の電子データを保存する必要があります。クラウド型の請求書作成ソフトなら、発行した請求書がすべてクラウド上に自動保存されるため、保存義務への対応も楽に行えます。
freeeの請求書機能
freeeは会計ソフトの中に請求書作成機能が組み込まれているのが大きな特徴です。別サービスを契約する必要がなく、freeeの契約プランの中で請求書の作成・送付・管理がすべて完結します。
主な機能
- 請求書・見積書・納品書の作成
- メール送付・郵送代行
- インボイス対応の適格請求書を自動生成
- 請求書発行と同時に売掛金の仕訳を自動作成
- 入金ステータスの管理
- 定期的な請求書の自動作成(毎月同じ請求書を自動発行)
料金
freeeの会計ソフト契約プランに含まれています。個人事業主向けのスタータープラン(年額12,936円/税込)から利用可能です。

マネーフォワードの請求書機能
マネーフォワードでは、「マネーフォワード クラウド請求書」という請求書作成サービスを利用します。会計ソフトとは別サービスですが、マネーフォワードの基本料金プラン内で追加料金なしで利用できます。
主な機能
- 請求書・見積書・納品書・領収書の作成
- メール送付・郵送代行
- インボイス対応の適格請求書作成
- マネーフォワード クラウド会計との自動連携
- 売上レポートの確認
- 取引先情報の一元管理
料金
マネーフォワード クラウドの基本料金プランに含まれています。個人事業主向けのパーソナルミニプラン(年額11,880円/税込)から利用可能です。
Misoca(弥生)の請求書機能
弥生の場合、会計ソフトには請求書作成機能がないため、姉妹サービスの「Misoca(ミソカ)」を使って請求書を作成します。
主な機能
- 請求書・見積書・納品書の作成
- メール送付・郵送代行
- インボイス対応の適格請求書作成
- 弥生会計オンラインとのデータ連携
- テンプレートのカスタマイズ
- スマホアプリからの作成・送付
料金
Misocaは無料プランがあり、月に10通まで請求書を作成できます。11通以上作成する場合は有料プラン(年額8,800円~/税込)に加入する必要があります。弥生会計の契約とは別料金です。
弥生ユーザーがMisocaを使う場合、弥生会計の月額料金とは別にMisocaの料金がかかります。月に10通以下の請求書であれば無料プランで対応可能ですが、それ以上の場合はトータルコストを考慮して選びましょう。
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3社の請求書機能比較まとめ
- 会計ソフトとの一体性:freee ◎(一体型)、マネーフォワード ○(同一プラン内)、弥生 △(別サービス)
- 追加料金:freee なし、マネーフォワード なし、弥生(Misoca)月11通以上は有料
- インボイス対応:3社とも対応済み
- 郵送代行:3社とも対応(有料オプション)
- 見積書・納品書:3社とも対応
- 定期発行:freee ○、マネーフォワード ○、Misoca ○

請求書作成ソフトを選ぶポイント
使っている会計ソフトに合わせる
すでに会計ソフトを使っているなら、その会計ソフトに対応した請求書ソフトを選ぶのが最も効率的です。データ連携がスムーズになり、二重入力の手間がなくなります。
月に発行する請求書の枚数
月に10通以下ならMisocaの無料プランが使えます。それ以上の枚数を発行するなら、freeeやマネーフォワードのプランに含まれている請求書機能のほうがコスト的に有利です。
郵送代行の必要性
取引先が紙の請求書を求めている場合は、郵送代行機能が便利です。3社とも対応していますが、1通あたりの料金が異なるため、利用頻度が高い場合は比較検討しましょう。
インボイス制度対応で気をつけること
適格請求書には、以下の項目の記載が義務づけられています。
- 適格請求書発行事業者の名称・登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目がある場合はその旨)
- 税率ごとに区分した対価の合計額
- 税率ごとに区分した消費税額
- 書類の交付を受ける事業者の名称
請求書作成ソフトを使えばこれらの項目は自動で挿入されますが、登録番号の設定漏れがないか確認しておきましょう。
請求書作成ソフトの実践的な活用テクニック
テンプレートのカスタマイズ
請求書のデザインは、取引先に対する信頼感に直結します。3社とも複数のテンプレートが用意されており、ロゴの挿入やカラーの変更、レイアウトの調整が可能です。自社のロゴ入り請求書を作成しておくと、プロフェッショナルな印象を与えられます。
定期請求の自動化
毎月同じ金額を請求する取引先がある場合は、定期請求の自動化機能を活用しましょう。freee・マネーフォワード・Misocaのいずれも、毎月指定日に請求書を自動生成・送付する機能があります。請求書の作成忘れを防げるため、特にサブスクリプション型のサービスを提供している事業者に便利です。
入金管理と消し込み
請求書を発行したら、入金の確認と売掛金の消し込みも重要です。freeeやマネーフォワードでは、銀行口座連携により入金があると自動で消し込みが行われます。未入金の請求書が一覧で確認できるため、入金遅延の早期発見にも役立ちます。
請求書の電子送付のメリット
紙の請求書を郵送するコスト(切手代・封筒代・印刷代)は1通あたり100~200円程度ですが、電子送付なら無料です。月に10通の請求書を発行する場合、年間で1.2~2.4万円のコスト削減になります。取引先の了承が得られれば、積極的に電子送付に切り替えましょう。

請求書作成で気をつけるポイント
消費税の端数処理
インボイス制度では、一つの請求書につき税率ごとに1回だけ端数処理を行うルールです。商品ごとに端数処理をしてから合計する方法は認められていません。請求書作成ソフトを使えばこのルールは自動で適用されますが、手動で計算している場合は注意が必要です。
振込先情報の記載
請求書には銀行口座の振込先情報を正確に記載しましょう。口座名義、銀行名、支店名、口座種別、口座番号を漏れなく記載することで、入金ミスを防げます。請求書作成ソフトでは、一度登録すれば毎回自動で記載されます。
支払期日の設定
支払期日は「月末締め翌月末払い」や「請求日から30日以内」など、取引先との契約に基づいて設定します。請求書作成ソフトでは、取引先ごとに支払条件を登録しておくと、毎回自動で適切な期日が設定されます。
請求書作成ソフトに関するQ&A
Q. Excelの請求書から移行するのは大変?
移行自体は簡単です。取引先情報と自社情報を一度登録すれば、あとは金額と品目を入力するだけで請求書が完成します。Excelで管理していた取引先リストをCSVでインポートできるソフトもあるため、移行作業は数十分で完了します。
Q. 請求書作成ソフトだけを使うことはできる?
Misocaは会計ソフトとは独立して利用できます。freeeとマネーフォワードの請求書機能は会計ソフトのプランに含まれているため、会計ソフトの契約が前提です。請求書作成だけが目的なら、Misocaの無料プランが最もコストパフォーマンスに優れています。
Q. 見積書から請求書への変換はできる?
3社とも対応しています。見積書を作成し、受注が確定したらワンクリックで請求書に変換できます。見積もり段階の情報がそのまま引き継がれるため、再入力の手間がかかりません。
Q. 海外の取引先への請求書は作成できる?
freeeとマネーフォワードは外貨での請求書作成に対応しています。英語の請求書テンプレートも用意されているため、海外取引がある方はこれらのソフトを選ぶとよいでしょう。Misocaは日本語のみの対応です。
Q. 領収書も作成できる?
マネーフォワードは領収書の作成にも対応しています。freeeとMisocaでは標準機能としての領収書作成は提供されていませんが、請求書のテンプレートをカスタマイズして領収書として使う方法もあります。
まとめ
- freeeは会計ソフト内に請求書機能が一体化しており、追加料金なしで利用可能
- マネーフォワードも基本プラン内で「クラウド請求書」が使え、追加料金不要
- 弥生はMisocaとの連携で対応。月10通以下なら無料で利用可能
- インボイス制度対応は3社とも万全
- 会計ソフトと連携させることで、請求から仕訳まで自動化できる
Excelでの請求書作成に限界を感じている方は、クラウド型の請求書作成ソフトに乗り換えることで、業務効率が大きく向上します。まずは使っている会計ソフトに対応したサービスから試してみてください。
各サービスの詳細は、2026年版freee・マネーフォワード・弥生の比較ガイドで確認できます。また、インボイス制度の請求書要件についてはクラウド会計ソフト3社比較の解説ページや個人事業主向けクラウド会計比較ページも参考にしてください。
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