「クラウドが主流なのは分かっているけど、インストール型も気になる」という方は一定数います。実際、インストール型にもクラウド型にはないメリットがあるのは事実です。
この記事では、インストール型会計ソフトのメリット・デメリットからおすすめ3選、クラウド型との使い分けまで、しっかり解説していきます。どちらが自分に合っているか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、インストール型の王道である弥生には、同じ操作感のまま使えるクラウド版(弥生会計オンライン)もあります。両方を比べたい方は、先に見ておくと判断しやすくなります。

インストール型会計ソフトとは?
PCにソフトウェアをインストールして使うタイプの会計ソフトです。データはPC内(またはローカルサーバー)に保存されます。かつてはこのタイプが主流でしたが、現在はクラウド型に押されて少数派になっています。
とはいえ、税理士事務所を中心に今でも根強い需要があり、完全になくなることはない存在です。特に弥生会計のデスクトップ版は、長年にわたって支持され続けています。弥生の実際の評価は以下の記事で確認できます。

インストール型のメリット
メリット1:オフラインで使える
インターネット環境がなくても作業できるのが最大の強みです。ネット環境が不安定な場所で作業することが多い方や、セキュリティ上の理由で社内ネットワークからインターネット接続を制限している環境では、インストール型が選択肢に入ります。
メリット2:動作が速い
PC上で直接動くので、クラウド型のように通信遅延が発生しません。大量の仕訳データを扱う場合、操作のサクサク感はインストール型の方が上です。年間数万件以上の仕訳を処理する企業にとっては、この速度差は無視できないポイントです。
メリット3:買い切りでランニングコストが安い場合も
一部のインストール型ソフトは買い切りタイプです。毎月のサブスク費用がかからないので、長期的に見るとコストが安くなることもあります。ただし、バージョンアップ費用は別途必要になる点は覚えておきましょう。


インストール型会計ソフトおすすめ3選
弥生会計(デスクトップ版)
インストール型の王道中の王道です。税理士事務所でのシェアがトップクラスで、実務での信頼性は折り紙付き。セルフプランは年額48,000円で、PCが変わってもライセンス移行が可能です。操作感は長年ブラッシュアップされており、簿記経験者には非常に使いやすい設計になっています。
会計王(ソリマチ)
農業や建設業など業種特化版が豊富なのが特徴です。本体は44,000円程度で、バリューサポート(年間保守)に加入すると法改正対応のアップデートが受けられます。特定業種の独自の会計処理に対応している点は、他のソフトにはない強みです。
みんなの青色申告(ソリマチ)
個人事業主向けのインストール型として根強い人気があります。10,000円前後で購入できるので初期コストが安く、UIもシンプルで使いやすいです。
インストール型らしく、パッケージ版・ダウンロード版が家電量販店や通販でも取り扱われています。年度版で内容が変わるソフトなので、購入前に対応年度と価格を確認しておくと安心です。
インストール型で迷ったら、弥生会計(デスクトップ版)が最も安定した選択肢です。税理士との連携実績が豊富で、サポートも手厚いです。
インストール型のデメリット
正直に言うと、デメリットの方が多いのが現状です。導入を検討する際は、以下の点を必ず確認しておきましょう。
・PCが壊れるとデータが消える(バックアップが自己責任)
・法改正への対応はアップデートを自分で適用する必要がある
・銀行口座の自動連携機能が限定的
・スマホからアクセスできない
・税理士とのデータ共有が手間
特に電子帳簿保存法への対応は要注意です。クラウド型なら自動で対応してくれますが、インストール型は自分でアップデートを適用する必要があります。これを怠ると法律違反になるリスクがあるので、しっかり管理しなければなりません。
インストール型はバックアップが自己責任です。外付けHDDやクラウドストレージへの定期的なバックアップを必ず設定してください。PCの故障=データ消失という最悪の事態を防ぐための対策は必須です。


インストール型を選ぶべき人
以下に当てはまる方は、インストール型も選択肢に入ります。
・インターネット環境が不安定な場所で作業することが多い
・大量の仕訳データ(年間数万件以上)を高速で処理したい
・既にインストール型を長年使っていて、操作に慣れている
・税理士事務所から弥生会計(デスクトップ版)を指定されている
逆に言えば、上記に当てはまらない方は、クラウド型を選んだ方がメリットが大きいです。新規導入であれば、基本的にはクラウド型をおすすめします。
クラウド型への乗り換えはできる?
「今インストール型を使っているけど、クラウド型に乗り換えたい」という方もいるでしょう。主要なソフトはデータ移行に対応しています。弥生なら弥生会計からやよいの青色申告オンライン(または弥生会計オンライン)へ、比較的スムーズに移行できます。
ただし、移行のタイミングは期首がベストです。期中だとデータの整合性が取りにくくなるので、決算が終わったタイミングで移行するのがおすすめです。国税庁の確定申告情報も確認しながら計画的に進めましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. インストール型とクラウド型を併用することはできますか?
A. 技術的には可能ですが、データの二重管理になるため推奨しません。どちらか一方に統一した方が、経理業務の効率は上がります。
Q. インストール型の会計ソフトは将来なくなりますか?
A. 完全になくなることは当面ないと考えられます。特に弥生は今後もデスクトップ版のサポートを続ける姿勢を示しています。ただし、新機能はクラウド型を中心に開発される傾向にあります。
Q. インストール型からクラウド型に移行する際、データは引き継げますか?
A. 同じメーカーのソフト同士であれば、データ移行ツールが用意されていることが多いです。弥生会計からやよいのオンラインへの移行などは比較的スムーズに行えます。
Q. インストール型でもe-Taxで電子申告はできますか?
A. はい、主要なインストール型ソフトはe-Taxへの対応に対応しています。ただし、クラウド型の方がソフトから直接送信できるなど、電子申告の手順がよりシンプルです。


インストール型を使うなら、バックアップ手段は先に用意しておく
デメリットのところでも触れたとおり、インストール型は帳簿データがPCの中にしかありません。バックアップは完全に自己責任で、PCの故障がそのままデータ消失につながります。帳簿は保存義務のある書類なので、消えてしまうと申告そのものに影響します。
ソフトを入れる前に、定期的にコピーを取る先を決めておくのが安全です。外付けのドライブに保存しておけば、PCを買い替えるときの移行も進めやすくなります。
まとめ
新規導入ならクラウド型を選ぶのが無難ですが、オフライン作業が多い方や税理士から指定されている場合はインストール型も十分な選択肢になります。インストール型ではセルフプラン年額48,000円からの弥生会計(デスクトップ版)が最もおすすめです。
迷った場合は弥生の公式サイトでクラウド型とデスクトップ型の両方を比較してみてください。どちらを選ぶにしても、大切なのは自分の業務環境に合ったソフトを選ぶことです。
インストール型にこだわらないなら、同じ弥生のクラウド版という選択肢もあります。弥生会計オンラインは無料で試せるので、操作感を比べてから決めてみてください。
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