「レシートをスマホで撮るだけで経費入力が終わる」――会計ソフトのレシートスキャン機能は、経費処理の手間を大幅に減らしてくれる便利な機能です。
ただ、実際の読み取り精度はソフトによって差があります。せっかく撮影しても、金額や日付が間違って読み取られたら手動で修正する手間が発生してしまいます。
この記事では、主要3社(freee・マネーフォワード・弥生)のレシートスキャン(OCR)機能の特徴と精度を比較し、それぞれの強み・弱みを解説します。どのソフトがどんなレシートに強いのかを把握して、ソフト選びの参考にしてください。

🐧 ナビ助のおすすめ!
使い慣れた形で帳簿をつけたい?

- ✅ 会計ソフトとして長く使われてきた実績があります
- ✅ 簿記の考え方に沿った入力画面
- ✅ サポート付きのプランが選べます
- ✅ 無料で試せる期間が用意されています
※料金・プランの詳細は公式サイトでご確認ください
自分でやる以外の手もあります。税理士を無料で紹介してもらえるサービスもあるので、時間をかけたくない方は比べてみてください。
税理士ドットコムで税理士を無料で探す⭐おすすめ記事
会計ソフト選びで迷ったら、こちらもあわせてどうぞ。

レシートスキャン(OCR)機能とは
OCRとは「Optical Character Recognition(光学文字認識)」の略で、画像に写った文字をデジタルデータに変換する技術のことです。会計ソフトのレシートスキャン機能では、スマホのカメラで撮影したレシートや領収書の画像から、以下の情報をAIが自動で読み取ります。
- 金額(合計金額、税込み金額)
- 日付(取引日)
- 店名(支払い先)
- 勘定科目の推測(交通費、消耗品費など)
- 税率の区分(10%と軽減税率8%の判別)
読み取った情報は自動的に仕訳の下書きとして登録され、ユーザーが確認・修正して確定する流れです。
3社のOCR機能を詳しく比較
freeeのレシートスキャン
freeeのOCR機能は記事執筆時点でAIの大幅アップデートが行われており、読み取り精度が向上しています。
- 印刷レシートの精度:90%超の精度で金額・日付を読み取る
- 手書き領収書の精度:75%前後。手書き文字の認識は改善傾向
- 勘定科目の推測:銀行明細での自動仕訳推測精度は約85〜90%。レシートからの科目推測も学習により精度が上がる
- 特徴:freeeのスマホアプリから撮影すると、連続撮影にも対応しているので複数枚のレシートを効率よく処理できる
マネーフォワード クラウドのレシートスキャン
マネーフォワードは金額と日付の読み取り精度が高いのが特徴です。
- 金額・日付の精度:高精度で読み取れると評価されている
- 軽減税率の区分:レシートから軽減税率(8%)と標準税率(10%)を分けて仕訳する機能がある
- 仕訳推測:過去の仕訳パターンから学習して精度が上がる。使い込むほど手動修正が減る設計
- 特徴:マネーフォワードは銀行連携の精度にも定評があり、レシートスキャンと銀行連携の組み合わせで経理業務の自動化が進む
弥生のレシートスキャン
弥生は「YAYOI SMART CONNECT」を通じた取引データの自動取り込みと、レシート読み取り機能を提供しています。
- 軽減税率の識別:弥生はレシートから軽減税率の区分を正確に識別できる点が評価されている
- 読み取り精度:印刷レシートの金額・日付は概ね正確に読み取れる
- 仕訳推測:基本的なルールベースでの推測が中心。AIの活用範囲はfreee・マネーフォワードに比べると限定的
- 特徴:コストを抑えながらも基本的なOCR機能は備えている。電子帳簿保存法対応のスキャン保存にも対応


OCR精度を上げるための撮影のコツ
どのソフトを使う場合でも、撮影の仕方で読み取り精度は大きく変わります。以下のコツを押さえておきましょう。
撮影時のポイント
- 明るい場所で撮影する。影が入ると文字認識の精度が落ちる
- レシート全体が画角に入るように撮影する。端が切れると金額を読み取れない
- レシートをまっすぐ平らに置いてから撮影する。丸まったレシートは精度が下がる
- ピントを合わせてから撮影する。ぼやけた画像はOCRの精度が著しく低下する
- 背景はなるべく無地にする。テーブルの柄や他の書類が入ると誤認識の原因になる
感熱紙(コンビニやスーパーのレシート)は時間が経つと印字が薄くなります。もらったらすぐに撮影する習慣をつけましょう。印字が薄くなったレシートはOCRの読み取り精度が大幅に低下します。
電子帳簿保存法とレシートスキャンの関係
電子帳簿保存法(電帳法)の改正により、スマホで撮影したレシートの画像を原本として保存できるようになっています。これにより、紙のレシートを保管する必要がなくなり、ペーパーレス化が進みます。
スキャン保存の要件
- 解像度が200dpi以上であること(スマホのカメラなら通常クリア)
- タイムスタンプの付与(会計ソフトが自動で対応するケースが多い)
- 検索機能の確保(日付・金額・取引先で検索できること)
主要3社のクラウド会計ソフトは、いずれも電子帳簿保存法のスキャン保存要件に対応しています。レシートを撮影して会計ソフトに取り込めば、法的要件を満たした形でデジタル保存できます(国税庁 電子帳簿保存法特設サイト)。


レシートスキャン以外の経費入力方法も活用しましょう
レシートスキャンは便利ですが、すべての経費をスキャンで処理するのは現実的ではない場合もあります。以下の入力方法と組み合わせると、経費処理がさらに効率的になります。
- 銀行口座・クレジットカード連携:カード決済の経費は自動取り込みで処理できるため、レシートスキャンは現金払い分だけに集中できる
- 交通系ICカード連携:Suica・PASMOなどの乗車履歴を自動取り込みできるソフトもある
- 手動入力:少額の経費や特殊な取引は手動入力のほうが早い場合もある
3社のOCR精度を向上させるための活用テクニック
OCR機能は最初から完璧に読み取ってくれるわけではありません。使い方次第で精度を上げることができるので、以下のテクニックを試してみましょう。
自動仕訳のルールを手動で育てる
freeeやマネーフォワードのAI仕訳は、ユーザーが手動で修正した内容を学習して、次回以降の推測精度を上げていく仕組みになっています。最初のうちは手動修正が多くなりますが、1〜2か月使い続けるとかなり精度が上がります。修正のたびに正しい勘定科目を教えてあげることで、AIが学習していきます。
レシートの種類別に最適なソフトを選ぶ
飲食店やコンビニの印刷レシートが多い場合は、印刷レシートの読み取り精度が高いfreeeが向いています。一方、飲食業やサービス業で手書き領収書を受け取ることが多い場合は、手書き対応の改善が進んでいるfreeeか、金額・日付の読み取り精度に強いマネーフォワードを検討しましょう。
撮影は「1枚ずつ丁寧に」が基本
複数枚のレシートをまとめて撮影すると、OCRが混乱して精度が下がることがあります。面倒でも1枚ずつ撮影するのが精度を保つ秘訣です。freeeの連続撮影機能を使えば、1枚ずつテンポよく撮影できるので、複数枚でもストレスなく処理できます。


よくある質問(Q&A)
Q1:レシートが感熱紙で文字が消えかけている場合は?
文字が薄くなったレシートでもスキャンは試せますが、精度は大幅に下がります。読み取れない場合は手動で入力するしかありません。対策として、レシートをもらったらその日のうちに撮影する習慣をつけることが重要です。
Q2:領収書(手書き)もスキャンできる?
できますが、精度は印刷レシートより低いです。手書きの場合、金額は読み取れても店名や但し書きの認識精度が下がることが多いです。手書き領収書が多い場合は、金額と日付だけOCRに任せて、科目や摘要は手動で入力するのが現実的です。
Q3:レシートのスキャン保存で紙の原本は捨てていい?
電子帳簿保存法の要件を満たした形でスキャン保存できていれば、紙の原本は破棄して問題ありません。ただし、スキャン保存の要件(タイムスタンプの付与など)を満たしていない場合は紙の原本の保管が必要です。自分が使っている会計ソフトがスキャン保存要件に対応しているか確認しておきましょう。
Q4:読み取りエラーが多い場合はどうすればいい?
まず撮影環境(明るさ・角度・ピント)を改善してみましょう。それでも精度が低い場合は、別のソフトのOCRを試すのも手です。OCR精度はソフトのアップデートで日々改善されているため、定期的に最新バージョンで試してみることをおすすめします。
読み取り精度を落とさないために手元に置いておきたいもの
記事の中で「明るい場所で」「レシートをまっすぐ平らに」「ピントを合わせて」と撮影のコツを挙げましたが、手持ち撮影だとどうしても角度がついたり手ブレしたりします。レシートを真上から撮れる俯瞰タイプのスマホスタンドを使うと、毎回同じ条件で撮影できるので、読み取りエラーの手直しが減ったという声もあります。
また、月末にレシートがまとめて溜まってしまうタイプの方は、スマホ撮影よりも書類用のドキュメントスキャナーで一気に流し込むほうが早いです。スキャン保存の要件にある200dpi以上という解像度も、この手の機器なら余裕でクリアできます。価格帯は幅があるので、実際のスペックやレビューは各ショップで確認してみてください。
まとめ
会計ソフトのレシートスキャン機能は、経費入力の手間を大幅に削減してくれる便利な機能です。ただし、ソフトによって精度や得意・不得意に差があるので、自分の使い方に合ったソフトを選びましょう。
- freee:AIアップデートで印刷レシート90%超の精度。手書きも75%前後
- マネーフォワード:金額・日付の読み取りに強み。軽減税率の区分にも対応
- 弥生:軽減税率の識別精度が高い。コスパ重視の方向け
- 撮影のコツ(明るさ・平ら・ピント)で精度は大きく変わる
- 感熱紙レシートはもらったらすぐ撮影が鉄則
- 電子帳簿保存法対応で、紙のレシートを保管する必要がなくなりつつある
⭐おすすめ記事
会計ソフト選びで迷ったら、こちらもあわせてどうぞ。



🐧 ナビ助のおすすめ!
使い慣れた形で帳簿をつけたい?

- ✅ 会計ソフトとして長く使われてきた実績があります
- ✅ 簿記の考え方に沿った入力画面
- ✅ サポート付きのプランが選べます
- ✅ 無料で試せる期間が用意されています
※料金・プランの詳細は公式サイトでご確認ください


