フリーランスになると、会社員のように年末調整で税金が自動処理されることはありません。自分で確定申告をする必要がありますが、裏を返せば節税対策を自分の判断で取り入れられるということでもあります。
「何をすれば税金を減らせるのか、全体像がつかめない…」という方のために、この記事ではフリーランスが使える節税方法を一覧で網羅的に解説します。経費の計上から所得控除、積立制度の活用まで、できることを全部並べたチェックリストとして活用してください。

🐧 ナビ助のおすすめ!
確定申告、今年こそラクに終わらせたい?

- ✅ 簿記の知識がなくても質問に答える形で進められる
- ✅ 銀行口座やクレジットカードと連携して取引を取り込める
- ✅ スマホアプリから入力・確認ができる
- ✅ 無料で試せるプランが用意されています
※料金・プランの詳細は公式サイトでご確認ください
自分でやる以外の手もあります。税理士を無料で紹介してもらえるサービスもあるので、時間をかけたくない方は比べてみてください。
税理士ドットコムで税理士を無料で探す⭐おすすめ記事
会計ソフト選びで迷ったら、こちらもあわせてどうぞ。

節税方法1:青色申告特別控除を最大限活用する
最大65万円の控除をしっかり受ける
フリーランスの節税で最も基本かつ強力なのが、青色申告特別控除(最大65万円)です。白色申告にはこの控除がないため、青色申告にするだけで所得を65万円圧縮できます。
65万円控除の要件は以下のとおりです。
- 複式簿記で帳簿をつける
- 損益計算書と貸借対照表を申告書に添付する
- 申告期限内に確定申告を行う
- e-Tax(電子申告)または電子帳簿保存を利用する
e-Taxを利用しない場合は55万円控除にとどまります。クラウド会計ソフトからe-Tax送信が可能なので、環境を整えて65万円をしっかり狙いましょう。
節税方法2:経費を漏れなく計上する
フリーランスが計上できる主な経費
事業に必要な支出を漏れなく経費にすることが、節税の基本です。以下はフリーランスがよく使う経費科目です。
- 通信費:インターネット回線、携帯電話料金(事業利用分)
- 地代家賃:自宅兼事務所の家賃(家事按分で事業利用分のみ)
- 水道光熱費:電気代など(家事按分)
- 消耗品費:文房具、パソコン周辺機器、10万円未満の備品
- 旅費交通費:打ち合わせの電車代、出張費用
- 接待交際費:取引先との飲食費(事業関連が明確なもの)
- 新聞図書費:仕事に必要な書籍、専門誌、電子書籍
- 研修費:セミナー参加費、オンライン講座の受講料
- 外注費:業務の一部を外部に委託した費用
- 広告宣伝費:名刺作成費、ホームページ制作費、広告出稿費
家事按分を正しく活用する
自宅で仕事をしているフリーランスは、家賃・光熱費・通信費を「家事按分」で一部経費にできます。按分比率は面積比や使用時間比で合理的に設定し、根拠を説明できるようにしておくことが重要です。
例えば、自宅の面積が60平米で仕事部屋が15平米なら、家賃の25%を経費にできます。通信費は1日のうち仕事に使う時間の比率で按分するのが一般的です。


節税方法3:少額減価償却資産の特例を活用する
青色申告をしているフリーランスなら、取得価額40万円未満(記事執筆時点の基準)の固定資産を、購入した年に一括で経費にできます(年間300万円が上限)。パソコンやカメラなど仕事道具の購入時に非常に有利です(中小企業庁 少額減価償却資産の特例)。
通常なら数年に分けて減価償却するところを、購入年に全額経費にできるため、利益が出ている年に大きな節税効果を発揮します。
節税方法4:小規模企業共済に加入する
小規模企業共済は、フリーランスや個人事業主のための退職金積立制度です。掛金は月額1,000円~70,000円の範囲で自由に設定でき、年間最大84万円が全額所得控除になります(中小機構 小規模企業共済)。
- 掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象
- 事業をやめたときや退職時にまとまった金額を受け取れる
- 受け取り時は退職所得扱いで税負担が軽い
- 掛金の範囲内で事業資金の貸付制度も利用可能
節税しながら将来の備えもできるので、フリーランスなら加入を検討する価値は大きいです。
節税方法5:iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する
iDeCoはフリーランスの場合、月額最大68,000円(年間816,000円)まで拠出でき、掛金の全額が所得控除になります。小規模企業共済と合わせて使えば、合計で年間165万円以上の控除が可能です。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せない点に注意が必要です。手元の資金に余裕がある場合に活用するのがおすすめです。運用益も非課税なので、老後の資産形成としても有効です。
節税方法6:各種所得控除を活用する
フリーランスが確定申告で使える所得控除は、青色申告特別控除以外にも複数あります。以下の控除を漏れなく申請しましょう。
- 基礎控除:合計所得2,400万円以下で48万円(税制改正で変動する場合あり)
- 社会保険料控除:国民健康保険料・国民年金保険料の全額
- 生命保険料控除:最大12万円(一般・介護医療・個人年金の3区分)
- 地震保険料控除:最大5万円
- 医療費控除:年間の医療費が10万円を超えた部分(セルフメディケーション税制も選択可)
- 配偶者控除・扶養控除:配偶者や扶養家族がいる場合
- 寄附金控除:ふるさと納税など


節税方法7:ふるさと納税を賢く活用する
ふるさと納税は、自治体に寄附をすると寄附額から2,000円を引いた金額が所得税と住民税から控除される仕組みです。さらに返礼品がもらえるため、実質2,000円の自己負担で特産品を受け取れます。
フリーランスの場合、ワンストップ特例が使えないケースが多い(確定申告が必要なため)ので、寄附金控除として確定申告で申請します。控除の上限額は所得によって変わるため、シミュレーションツールで事前に確認しておきましょう。
節税方法8:青色事業専従者給与を活用する
家族が事業を手伝っている場合、青色事業専従者給与として家族への給与を経費に計上できます。配偶者やお子さんが経理や事務作業を手伝ってくれているなら、その対価を給与として支払い、経費にすることで所得を分散できます。
利用するには「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出する必要があります。給与の金額は業務内容に見合った妥当な範囲に設定してください。
節税方法9:赤字の繰越控除を活用する
青色申告をしていれば、事業で赤字が出た場合に翌年以降3年間にわたって損失を繰り越せます。開業初年度や設備投資で赤字になった年は、しっかり損失申告をしておくことで、将来の税負担を軽減できます。
節税方法10:短期前払費用の特例を使う
家賃や保険料など、毎月支払いが発生する費用を1年分まとめて前払いした場合、その年の経費として一括計上できる特例があります。例えば、12月に翌年1年分の家賃をまとめて支払えば、その全額がその年の経費になります。
短期前払費用の特例を使うには、毎年同じ処理を継続して行う必要があります。今年だけ前払いして来年はやめる、というやり方はできません。また、この特例が使えるのは契約に基づいて継続的にサービスを受けるものに限られます。
節税方法11:法人化のタイミングを検討する
フリーランスの所得が増えてきた場合、法人化(法人成り)を検討するのも一つの節税手段です。個人事業の所得税は最大45%まで上がりますが、法人税の実効税率はおおむね20%台にとどまるため、一定の所得を超えると法人化の方が有利になります。
一般的に、事業所得が800万円~1,000万円を超えるあたりが法人化を検討する目安です。ただし、法人設立の費用や社会保険への加入義務、経理の複雑さなどのデメリットもあるため、税理士に相談した上で判断するのが望ましいです。
節税で注意したいポイント
経費の水増しは脱税
節税は合法的な範囲で税負担を最適化することであり、経費の水増しや架空経費の計上は「脱税」です。税務調査で発覚した場合、加算税や延滞税が課されるだけでなく、悪質な場合は刑事罰の対象にもなります。
領収書・証憑の保管は7年間
経費の証拠となる領収書や請求書は、原則7年間の保管が義務付けられています(国税庁 青色申告制度)。会計ソフトのレシート撮影機能を使えば電子データでの保管も可能です。
よくある質問(Q&A)
Q. 節税のためにまず何から始めるべき?
まずは青色申告への切り替えが最優先です。65万円の控除は手続きだけで受けられる、最もコストパフォーマンスの高い節税策です。次に小規模企業共済とiDeCoの加入を検討し、その後に経費の見直しや家事按分の整理に取り組むのが効率的です。
Q. 節税しすぎると融資に不利になる?
融資の審査では「所得」が判断材料になります。節税で所得を下げすぎると、借入可能額が減る可能性はあります。融資を考えている場合は、節税と所得のバランスを意識しましょう。
節税を続けるために手元に置いておきたいもの
ここまで11の方法を紹介しましたが、どれを優先するかは所得の水準や家族構成で変わってきます。フリーランス向けの節税本は、控除と共済の使い分けを所得のレンジごとに整理しているものが多く、自分の場合はどこから手をつけるべきかを考える材料になります。制度の改正が反映された新しい版を選ぶほうが安心です。
そして、節税の土台になるのは経費の計上漏れをなくすことです。カード払いは明細から拾えますが、現金で払った分のレシートは自分で残すしかありません。月ごとに仕分けられるレシート整理用のファイルがあると、申告前にまとめて入力するときの取りこぼしを減らせます。
まとめ
フリーランスの節税は「知っているかどうか」で大きな差が出ます。以下のチェックリストで、使えるものを漏れなく活用しましょう。
- 青色申告特別控除(最大65万円)は最優先の節税策
- 経費の計上漏れをなくし、家事按分も正しく活用する
- 小規模企業共済(年間最大84万円控除)で退職金を積み立てる
- iDeCo(年間最大816,000円控除)で老後の資産形成と節税を両立
- ふるさと納税で実質2,000円で特産品をゲット
- 所得が大きくなったら法人化も視野に入れる
会計ソフトを活用すれば、経費の計上から確定申告まで効率よく進められます。一つひとつの節税策を積み重ねて、手取りを最大化していきましょう。
⭐おすすめ記事
会計ソフト選びで迷ったら、こちらもあわせてどうぞ。



🐧 ナビ助のおすすめ!
確定申告、今年こそラクに終わらせたい?

- ✅ 簿記の知識がなくても質問に答える形で進められる
- ✅ 銀行口座やクレジットカードと連携して取引を取り込める
- ✅ スマホアプリから入力・確認ができる
- ✅ 無料で試せるプランが用意されています
※料金・プランの詳細は公式サイトでご確認ください


