法人の経理を担当している方、あるいは「そろそろ法人化しよう」と考えている方。法人向けの会計ソフト選びは、個人事業主の時よりもずっと慎重に進める必要があります。
法人は個人事業主と比べて会計処理の複雑さがまるで違います。法人税の申告、消費税の計算、社会保険料の処理、決算書の作成など、やることが一気に増えるからこそ、自社に合ったソフト選びが重要になります。この記事では、事業規模別に最適な会計ソフトを解説していきます。
法人で使うなら、請求書・給与・経費まで一つにまとめられるマネーフォワード クラウドが有力候補になります。規模別の話に入る前に、標準的な選択肢として押さえておいてください。

法人の会計ソフト選びが重要な理由
法人税の申告、消費税の計算、社会保険料の処理、決算書の作成、さらにインボイス制度への対応――法人は個人事業主と比べてやるべきことが格段に多くなります。
会計ソフトの選び方を間違えると、「毎月の経理作業に何時間もかかる」「決算の時期は毎回地獄」ということになりかねません。最初のソフト選びが、その後の経理業務の効率を大きく左右します。
法人向け会計ソフトおすすめ5選
マネーフォワード クラウド会計 ─ 中小法人のスタンダード
法人向けで最もバランスが良いのがマネーフォワードです。会計だけでなく、給与計算・勤怠管理・請求書作成・経費精算まで全部クラウドで完結できるのが最大の強み。月額4,480円〜(税抜・年払い)で、このオールインワン感はコスパが非常に良いです。
特に従業員10人以下の中小企業には最適解と言えます。APIでの外部連携も豊富で、成長企業のニーズにも対応できる拡張性があります。マネーフォワードのリアルな評価は以下の記事で確認できます。

freee会計 ─ スタートアップに人気
設立したばかりの法人やスタートアップ企業ならfreeeがおすすめです。会社設立の手続き(freee会社設立)から会計処理まで一気通貫でサポートしてくれます。操作もシンプルで、経理経験がないメンバーでも使いやすい設計です。
弥生会計オンライン ─ 税理士連携を重視する法人向け
顧問税理士と密に連携する法人なら弥生が安心です。税理士事務所での採用率が高く、データのやり取りがスムーズ。法人向けは後継サービスの「弥生会計 Next」で月額換算2,900円〜(税抜・年払い)とリーズナブルです。
他のソフトも検討したい方はこちら → freee公式サイト|弥生会計オンライン公式サイト
勘定奉行クラウド ─ 中堅企業の定番
従業員50人以上、あるいは部門別の管理が必要な中堅企業なら勘定奉行が定番です。管理会計の機能が充実しており、予算管理やセグメント別の損益分析が可能です。月額7,750円〜と少し高めですが、中堅企業の複雑なニーズに応えられる実力があります。
PCA会計クラウド ─ 特定業種に強い
建設業、製造業など特定業種の法人に強いのがPCAです。工事台帳管理や原価管理など、業種特有の機能が充実しています。業種に特化した会計処理が必要な場合に検討してみてください。
スタートアップはfreee、中小法人はマネーフォワードか弥生、中堅以上は勘定奉行が王道の選択肢です。まずは自社の規模と成長フェーズに合わせて絞り込みましょう。


法人規模別の選び方ガイド
設立1〜2年目の法人
まだ取引量が少ないうちは、freeeかマネーフォワードのベーシックプランで十分です。初期費用を抑えつつ、経理業務の効率化を進めましょう。この時期は操作性を重視して選ぶのがおすすめです。
従業員10人以下の中小法人
マネーフォワードか弥生が最適です。給与計算や年末調整も含めて管理できるプランを選ぶと、バックオフィス業務全体が効率化できます。この規模の法人が最もコスパ良く使えるのがクラウド会計の強みです。
従業員50人以上の中堅法人
勘定奉行やPCAなど、エンタープライズ向けの機能があるソフトを検討すべきです。部門管理、権限設定、承認フローなど、内部統制に対応した機能が必要になってきます。
法人の会計ソフトで確認すべき機能
消費税の自動計算:インボイス制度への対応は必須です。適格請求書の発行・管理ができるか確認しましょう。
決算書の自動作成:貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書が正確に出力できるかどうかは基本中の基本です。
法人税申告への対応:会計ソフトから法人税の申告書を直接作成できると便利です。ただし、法人税申告は複雑なので税理士に依頼するのが一般的です。
規模が大きくなって社内で抱えきれなくなったら、記帳から申告までまとめて任せる形も選択肢に入ります。「ゼロ税理士事務所」はその窓口の一つで、まず相談から始められます。
ユーザー権限管理:複数の担当者が使う場合、入力者・承認者・閲覧者の権限を分けられるかは非常に重要です。法務省の会社法関連情報も参考に、内部統制を意識した運用を心がけましょう。


法人の会計ソフト導入で注意すべきこと
データ移行の計画を立てる
既存の会計データを新しいソフトに移行する作業は、想像以上に大変です。特に期中での切り替えは避けて、期首からの導入を計画するのがおすすめです。移行スケジュールは余裕を持って立てておきましょう。
顧問税理士に事前相談する
法人の場合、税理士がデータを直接操作することが多いので、税理士が対応しているソフトを選ぶべきです。日本税理士会連合会で税理士を探す際に、対応ソフトも確認できます。
テスト期間を設ける
法人の場合は本格導入前にテスト期間を設けるのがおすすめです。実際の取引データを入力してみて、業務フローに問題がないか確認してから正式導入に進みましょう。
期中でのソフト切り替えはデータの整合性に問題が出やすいです。乗り換えは必ず期首のタイミングで行いましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 個人事業主から法人成りする場合、会計ソフトは変更が必要ですか?
A. freee・マネーフォワード・弥生いずれも、個人プランから法人プランへの切り替えに対応しています。同じソフト内でプラン変更するのが最もスムーズです。
Q. 法人の会計ソフトに税理士は必須ですか?
A. 法人税の申告は個人の確定申告よりも複雑なため、税理士に依頼するのが一般的です。日々の記帳は会計ソフトで行い、決算と申告は税理士に任せるという分担がおすすめです。freeeの認定アドバイザー制度で対応税理士を探すこともできます。
Q. クラウド型とインストール型、法人にはどちらが向いていますか?
A. 法人こそクラウド型がおすすめです。複数人での同時アクセス、税理士とのデータ共有、法改正への自動対応など、法人にとってのメリットが大きいです。
Q. 従業員が増えた時にプラン変更は簡単にできますか?
A. 主要なクラウド会計ソフトはいずれもプランのアップグレードに対応しています。従業員数や必要な機能に応じて、管理画面からプラン変更が可能です。
Q. 会計ソフトの導入コストは経費にできますか?
A. はい、会計ソフトの利用料は「通信費」や「支払手数料」として経費計上できます。法人にとっては節税にもなるので、積極的に活用しましょう。


ソフトを入れても、法人には「紙で残る書類」が必ずある
会計処理そのものはクラウドで完結しても、法人には紙で受け取る書類が残ります。契約書、取引先から届く請求書の原本、社会保険や年末調整の関係書類など、決算後もしばらく手元に置いておく必要があるものばかりです。
年度・種類ごとに分けて引き出しに収めておくと、税理士から「あの資料を送ってください」と言われたときに探す時間が減ります。デスク脇に置ける書類ケースを使っている経理担当の方も多いようです。
逆に、保存期間を過ぎた書類の処分も法人ならではの仕事です。給与や取引先の情報が載った紙をそのまま捨てるわけにはいかないため、社内で細断してから廃棄する運用にしている会社が多くなっています。
まとめ
法人の会計ソフト選びは、事業規模と成長見込みを軸に判断するのが正解です。スタートアップならfreee、中小法人ならマネーフォワードか弥生、中堅以上なら勘定奉行がそれぞれの最適解になります。
まずは無料体験で実際に触ってみて、自社の業務フローに合うかどうかを確かめてから導入を決めましょう。導入時は必ず顧問税理士にも相談して、スムーズな運用を目指してください。
法人の経理は関わる人が増えるほど、ソフト選びの影響が大きくなります。マネーフォワード クラウドは無料で試せるので、自社の規模に合うかどうかを先に確かめてみてください。
⭐おすすめ記事
会計ソフト選びで迷ったら、こちらもあわせてどうぞ。



🐧 ナビ助のおすすめ!
経理の手入力、まだ続けてる?

- ✅ 金融機関との連携数が多く、明細を自動で取り込める
- ✅ 請求書・給与・経費などのサービスと連携できる
- ✅ 法人・個人どちらのプランも用意されています
- ✅ 無料で試せるプランが用意されています
※料金・プランの詳細は公式サイトでご確認ください
自分でやる以外の手もあります。税理士を無料で紹介してもらえるサービスもあるので、時間をかけたくない方は比べてみてください。
税理士ドットコムで税理士を無料で探す

