「青色申告と白色申告って何が違うの?」「青色の方が得って聞くけど、面倒くさくない?」
確定申告をするとき、最初にぶつかるのがこの疑問です。結論から言うと、事業を本格的にやるなら青色申告一択です。でも白色申告にもメリットがあるケースもあります。この記事では、控除額・帳簿・手続きという3つの角度から、両者の違いを丁寧に解説します。自分がどちらを選ぶべきか、読み終わる頃には判断できるはずです。

ちなみに、青色申告に必要な複式簿記をラクにしてくれるのが会計ソフトです。freeeなら簿記を知らなくても青色申告に対応できるので、違いを読む前に知っておくと判断しやすくなります。
青色申告と白色申告の基本的な違い
一言でまとめると、青色申告は「手間がかかるけど節税メリットが大きい」、白色申告は「手間が少ないけど節税メリットもない」です。具体的に比較していきます。
青色申告とは
一定の帳簿(複式簿記 or 簡易簿記)を付けることを条件に、さまざまな税制上の特典が受けられる申告方法です。事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。
白色申告とは
事前の届出が不要で、簡単な帳簿だけで申告できるシンプルな方法です。特別な税制優遇はありません。
最大の違い:特別控除額
青色申告の最大のメリットは「青色申告特別控除」です。この控除額が節税に直結します。
青色申告の特別控除額
・65万円控除:複式簿記で記帳 + e-Taxで電子申告 + 電子帳簿保存
・55万円控除:複式簿記で記帳(e-Taxなしの場合)
・10万円控除:簡易簿記で記帳
白色申告の特別控除額
・なし(0円)
仮に所得税率が20%の人が65万円控除を受けると、所得税だけで約13万円の節税です。住民税(10%)も合わせると、年間約19.5万円の節税になります。これだけの金額差があるのに、白色を選ぶ理由はほとんどないというのが正直なところです。
帳簿の違い
青色申告(65万円控除)の帳簿
複式簿記による記帳が必要です。具体的には以下の帳簿を作成します:
・仕訳帳
・総勘定元帳
・現金出納帳
・売掛帳、買掛帳
・固定資産台帳
「えっ、こんなにたくさん?」と思うかもしれませんが、会計ソフトを使えばすべて自動生成されます。手で作る必要はありません。取引を入力するだけで、ソフトが勝手に全部の帳簿を作ってくれます。freee、マネーフォワード、弥生のどれでもOKです。青色申告の帳簿の具体的な付け方は以下の記事で解説しています。

白色申告の帳簿
以前は帳簿付けが不要でしたが、現在は白色申告でも記帳が義務化されています。とはいえ、必要なのは「収入と経費を記録する簡単な帳簿」だけです。いわゆる単式簿記で、お小遣い帳レベルの記録で大丈夫です。


青色申告だけの特典一覧
特別控除以外にも、青色申告には多くの特典があります。
特典1:赤字の繰越し(3年間)
事業が赤字になった場合、その赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越して、黒字と相殺できます。例えば、1年目が100万円の赤字で2年目が200万円の黒字なら、2年目の課税対象は100万円になります。白色申告にはこの制度がありません。
特典2:青色事業専従者給与
家族に事業を手伝ってもらっている場合、その給与を経費にできます。白色申告でも「事業専従者控除」はありますが、上限が配偶者86万円、その他50万円と決まっています。青色なら相場に応じた適正額を全額経費にできるので、家族で事業をしている方には大きな節税効果があります。
特典3:少額減価償却資産の特例
30万円未満の固定資産を、一括で経費にできる特例です。白色申告では10万円以上の固定資産は減価償却が必要ですが、青色申告なら30万円未満ならその年に全額経費にできます(年間合計300万円まで)。
特典4:貸倒引当金の設定
売掛金の一定割合を貸倒引当金として経費に計上できます。実際に貸し倒れが起きなくても経費にできるので、わずかですが節税になります。
青色申告の手続き方法
青色申告をするには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。
提出期限
・新規開業の場合:開業日から2ヶ月以内
・白色から青色に変更する場合:その年の3月15日まで
提出先は管轄の税務署です。国税庁のサイトから申請書をダウンロードできます。郵送でも提出可能です。
青色申告承認申請書の提出期限を過ぎると、その年は白色申告になってしまいます。開業したらすぐに提出するのがベストです。開業届と一緒に提出するのが最も確実です。
白色申告を選んだ方がいいケース
基本的に青色申告をおすすめしますが、以下のケースでは白色でもOKです:
・副業で収入が少なく、経費もほとんどない
・確定申告が今回限り(不動産の売却など一時的な所得)
・すでに青色申告の提出期限を過ぎてしまった
ただし、副業でも所得が増えてきたら青色申告への切り替えを検討してください。年間の所得が100万円を超えるあたりから、青色申告の節税効果がハッキリ体感できるようになります。青色申告のメリット・デメリットをさらに詳しく知りたい方は以下の記事もどうぞ。



青色申告に切り替える方法
白色申告から青色申告に切り替える手順は簡単です。
1. 国税庁のサイトから「青色申告承認申請書」をダウンロード
2. 必要事項を記入(住所・氏名・事業内容・帳簿方式など)
3. 管轄の税務署に提出(郵送可)
4. 翌年の確定申告から青色申告が適用
提出期限はその年の3月15日までです。例えば来年の確定申告から青色にしたい場合、来年の3月15日までに申請書を提出すればOKです。
会計ソフトを使えば青色も白色もラク
「青色は帳簿が難しい」というイメージがまだ残っていますが、freee・マネーフォワード・弥生などの会計ソフトを使えば、青色申告に必要な複式簿記の帳簿が全自動で作成されます。
取引を入力するだけで仕訳帳・総勘定元帳が自動生成されます。確定申告書と青色申告決算書もボタン一つで出力できます。手書きの時代とは比べものにならないほど簡単になっています。
弥生なら「やよいの青色申告オンライン」が初年度無料です。freeeもマネーフォワードも30日間の無料体験があるので、まずは試してみてください。おすすめの確定申告ソフトは以下の記事で紹介しています。



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青色申告65万円控除の条件に「e-Taxでの電子申告」があります。マイナンバーカードを持っていない方は早めに取得しておきましょう。e-Taxなしだと控除額が55万円に下がります。
具体的な節税シミュレーション
青色申告と白色申告で、実際にどれくらい税金が変わるか計算してみます。
条件:年間売上500万円、経費200万円の個人事業主(独身)
白色申告の場合:
所得 = 500万 – 200万 – 48万(基礎控除)= 252万円
所得税 ≒ 約16.4万円
青色申告(65万円控除)の場合:
所得 = 500万 – 200万 – 65万 – 48万 = 187万円
所得税 ≒ 約9.4万円
差額は約7万円。住民税を合わせると約13.5万円の差です。これが毎年続くと考えれば、会計ソフトの月額料金(1,000〜2,000円)なんて余裕で元が取れます。
よくある質問
Q. 青色申告は個人事業主しかできない?
A. 事業所得、不動産所得、山林所得がある人が対象です。サラリーマンの給与所得には適用されません。副業でも事業的規模であれば青色申告が可能です。
Q. 青色申告の届出を忘れた場合はどうなる?
A. その年は白色申告をするしかありません。翌年分の青色申告承認申請書を3月15日までに提出して、翌年から青色に切り替えてください。
Q. 青色申告を取り消されることはある?
A. 帳簿の不備や期限後申告が続くと、税務署から青色申告の承認を取り消されることがあります。きちんと帳簿を付けて、期限内に申告すれば心配はいりません。
Q. 白色申告から青色申告に変えたら帳簿もやり直し?
A. 青色申告が適用されるのは申請後の年度からなので、過去の帳簿をやり直す必要はありません。切り替え年度の1月1日から青色申告の要件に沿った帳簿を付け始めればOKです。
Q. 青色申告に必要な会計ソフトの費用は?
A. 弥生の青色申告オンラインなら初年度無料で2年目以降は年額8,800円です。freeeは月額980円(年額プラン)、マネーフォワードは月額880円(年額プラン)です。いずれも経費として計上できます。
帳簿づけでつまずかないために手元にあると助かるもの
会計ソフトを使えば複式簿記の帳簿は自動で作られますが、「この支払いはどの勘定科目に入れるんだろう?」で手が止まる場面はどうしても出てきます。簿記の基本を一冊おさえておくと、入力画面で迷う回数が減るという方が多いです。
もう一つ地味に効いてくるのが、レシートや領収書の保管です。青色申告でも白色申告でも、帳簿の裏付けとなる書類は原則7年間の保存が必要です。月ごとに放り込んでおける整理用ファイルを用意しておくと、申告時期に慌てずに済みます。
まとめ
青色申告と白色申告の違いを一言でいえば「節税できるかできないか」です。青色申告の65万円控除だけで年間10万円以上の節税効果があり、赤字の繰越しや家族への給与の経費化など追加の特典も多いです。会計ソフトを使えば帳簿の手間も白色とほぼ変わらないので、これから確定申告を始める方は迷わず青色申告を選んでください。


青色を選ぶなら、会計ソフトはほぼ必須の道具になります。freeeは無料で試せるので、まず触ってから決めても遅くありません。
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