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個人事業主の勘定科目一覧と仕訳の基本|よく使う科目を具体例つきで解説

経理効率化

個人事業主やフリーランスとして帳簿をつけ始めると、最初にぶつかる壁が「勘定科目」の選び方ではないでしょうか。「この支出は何費に入れればいいの?」「交通費と旅費交通費は何が違うの?」と、迷う場面は多いはずです。

実は、勘定科目には厳密な法律上の決まりがあるわけではなく、ある程度自由に設定できるものです。ただし、確定申告書や青色申告決算書で使われている標準的な科目に合わせておくと、申告がスムーズになります。

この記事では、個人事業主がよく使う勘定科目を一覧形式で紹介し、具体的な仕訳の例も併せて解説します。帳簿づけで迷ったときのリファレンスとしてご活用ください。

ナビ助
ナビ助
勘定科目って最初は「何がなんだか分からん!」ってなるよね。でも実際によく使うのは10〜15個くらい。全部覚えなくても大丈夫だから、まずはよく使うものから押さえていこう!

勘定科目の基本を知ろう

勘定科目とは

勘定科目とは、帳簿に記録する取引を分類するための「ラベル」のようなものです。売上は「売上高」、パソコン代は「消耗品費」など、取引の内容に応じて適切な勘定科目を選んで記帳します。

勘定科目の5つの分類

勘定科目は大きく以下の5つに分類されます。

ポイント
  • 資産:現金、普通預金、売掛金、固定資産など(持っているもの・もらえる権利)
  • 負債:買掛金、未払金、借入金など(支払う義務)
  • 純資産(資本):元入金、事業主貸、事業主借(事業の元手や個人資金の出入り)
  • 収益:売上高、雑収入など(入ってくるお金)
  • 費用:各種経費(出ていくお金)

個人事業主が日常的に使う頻度が高いのは「費用」と「資産」の勘定科目です。以下では、経費に関する勘定科目を中心に解説します。

個人事業主がよく使う経費の勘定科目一覧

売上原価に関する科目

勘定科目 内容 具体例
仕入高 商品の仕入れにかかった費用 販売用商品の購入代金、原材料費

一般的な経費科目

勘定科目 内容 具体例
租税公課 事業に関する税金や公的な費用 個人事業税、固定資産税、印紙代、自動車税(事業用)
荷造運賃 商品の発送に関する費用 宅配便の送料、梱包資材代
水道光熱費 水道代、電気代、ガス代 事務所の電気代、ガス代(自宅兼用なら家事按分)
旅費交通費 移動にかかった費用 電車代、バス代、タクシー代、高速道路代、出張時の宿泊費
通信費 通信に関する費用 携帯電話料金、インターネット回線料、切手代
広告宣伝費 事業の宣伝にかかった費用 Web広告費、チラシ印刷代、名刺作成費
接待交際費 取引先との交際にかかった費用 取引先との食事代、お中元・お歳暮、慶弔費
損害保険料 事業に関する保険料 事務所の火災保険、自動車保険(事業用)
修繕費 資産の修理・維持にかかった費用 パソコンの修理代、事務所の原状回復費
消耗品費 10万円未満の備品・消耗品 文房具、プリンターのインク、10万円未満のパソコン周辺機器
減価償却費 固定資産の年間償却額 パソコン(10万円以上)、車、事務所設備の償却費
福利厚生費 従業員の福利厚生にかかる費用 従業員の健康診断費用、社員旅行の費用
給料賃金 従業員への給与 アルバイト・パートの給与、賞与
外注工賃 外部への業務委託費 デザインの外注費、プログラミングの委託費
地代家賃 事務所や店舗の賃料 事務所の家賃、駐車場代(自宅兼用なら家事按分)
新聞図書費 情報収集のための書籍・新聞代 業務関連の書籍、新聞の購読料、有料のオンライン記事
支払手数料 各種手数料 銀行の振込手数料、クレジットカードの決済手数料
雑費 他の科目に当てはまらない少額の費用 ごみ処理代、クリーニング代など
ナビ助
ナビ助
「消耗品費」と「事務用品費」って何が違うの?って思うかもしれないけど、正直どっちを使っても問題ないよ。大事なのは、一度決めた科目を継続して使うこと。コロコロ変えると後で困るからね。

個人事業主特有の勘定科目

事業主貸と事業主借

個人事業主特有の勘定科目として、「事業主貸」と「事業主借」があります。これは事業のお金と個人のお金のやり取りを記録するための科目です。

  • 事業主貸:事業のお金を個人的に使った場合(例:事業用口座から生活費を引き出した)
  • 事業主借:個人のお金を事業に使った場合(例:自分のポケットマネーで備品を買った)

元入金

元入金は、事業を始めるときに投入した資金のことです。法人でいう「資本金」に近い概念ですが、個人事業主の元入金は年度末に自動で計算し直されるという特徴があります。

よく使う仕訳の具体例

売上があったとき

クライアントから報酬10万円が銀行口座に振り込まれた場合:

(借方)普通預金 100,000円 /(貸方)売上高 100,000円

経費を支払ったとき

事業用のクレジットカードで消耗品3,000円を購入した場合:

(借方)消耗品費 3,000円 /(貸方)未払金 3,000円

翌月にカード引き落としされた場合:

(借方)未払金 3,000円 /(貸方)普通預金 3,000円

自分のお金で備品を買ったとき

個人のお金で事業用の書籍2,000円を購入した場合:

(借方)新聞図書費 2,000円 /(貸方)事業主借 2,000円

家事按分で経費を計上するとき

通信費1万円のうち、事業使用割合50%を経費にする場合:

(借方)通信費 5,000円 /(貸方)事業主借 5,000円

※会計ソフトでは家事按分の割合を設定すれば自動で按分計算してくれます。

源泉徴収された報酬を受け取ったとき

報酬10万円から源泉徴収税10,210円が差し引かれて89,790円が振り込まれた場合:

(借方)普通預金 89,790円 + 事業主貸 10,210円 /(貸方)売上高 100,000円

ナビ助
ナビ助
仕訳って難しそうに見えるけど、会計ソフトを使っていれば勘定科目を選ぶだけで自動的に仕訳が作成されるよ。借方・貸方を意識しなくても大丈夫!

勘定科目を選ぶときのポイント

一貫性を持たせる

同じ種類の支出は毎回同じ勘定科目で記帳するのが鉄則です。たとえば、打ち合わせのカフェ代をあるときは「会議費」、あるときは「接待交際費」と分けてしまうと、年間の費用を正確に把握できなくなります。

雑費を使いすぎない

「どれに入れたらいいか分からない」からといって、何でもかんでも雑費にするのは避けましょう。雑費の金額が大きいと、税務調査で内容を詳しく確認される可能性があります。できるだけ適切な科目を選ぶか、独自の科目を作って分類してください(参考:弥生 勘定科目一覧)。

迷ったら会計ソフトの提案を参考に

freee・マネーフォワード・弥生などの会計ソフトには、取引内容に応じて勘定科目を自動提案してくれるAI仕訳機能があります。使い続けるうちに学習して精度が上がるため、まずはソフトの提案に従って、必要に応じて修正する方法がおすすめです(freee 経費の勘定科目)。

よくある質問(Q&A)

Q. 勘定科目は自分で新しく作ってもいいですか?

A. はい、自由に追加できます。たとえば「リサーチ費」「セミナー参加費」など、自分の事業に合った科目を作成して構いません。ただし、青色申告決算書の様式に合わない科目は、申告時に標準的な科目に読み替える必要があります。

Q. 勘定科目を間違えて記帳してしまったら問題ですか?

A. 多少の科目違いで税額が変わることはほとんどありません。ただし、経費にならないものを経費にしてしまうと税務上の問題になります。科目が間違っていたことに気づいたら、確定申告前に修正しておきましょう。

Q. 個人事業主に「交際費の上限」はありますか?

A. 法人の場合は交際費に損金算入の上限がありますが、個人事業主には法律上の上限はありません。ただし、事業に関連した支出であることが前提で、プライベートの食事代などは経費にできません。

Q. 会計ソフトでおすすめの科目の設定方法は?

A. 初期設定されている標準的な科目をベースに、自分の事業で頻繁に発生する取引に合わせて数個追加するのがおすすめです。科目を増やしすぎると管理が煩雑になるため、15〜20個程度に収めるとよいでしょう。

まとめ

個人事業主の勘定科目は、最初は難しく感じるかもしれませんが、実際によく使うのは15個前後です。この記事で紹介した一覧表を参考に、自分の事業でよく発生する取引に合った科目を選んでみてください。

迷ったときは会計ソフトのAI提案を参考にしつつ、一度決めた科目は一貫して使い続けることが大切です。勘定科目の使い方に慣れてくると、帳簿づけのスピードが格段に上がります。

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